漢方について
漢方薬は何に効くの?
漢方薬は今まで病気の治療に多く使われてきました。
胃腸病・神経痛・不妊症・皮膚病など・・・
しかし、その歴史をみると必ずしもそれだけとは言えません。
中国を始めて統一した秦の始皇帝は万里の長城で有名ですが、元来からだが弱く皇帝になってからは不老不死を求めて世界中に漢方薬を探させました。このため紀元前200年(約2200年前)ごろ、すでにアンチエイジング(老化遅延)に関しての研究がされていたのです。
また、古代中国四大美女の一人「楊貴妃」は、毎日「真珠粉」や美容のための漢方薬を愛飲したとされています。つまり、漢方薬は治療面と美容面の二つの方向で発展してきたのです。
漢方の腎と肌の老化の関係は?
BC202年前漢時代に編纂された「黄帝内経(こうていだいけい)」は存する中国最古の医学書と呼ばれています。その中で皇帝と侍医の岐伯(ぎはく)の健康や病気についてのやり取りが問答形式で書かれています。
皇帝が「女性が年をとると子供を生めなくなるのはなぜか」と質問した際に、
侍医岐伯は答えました。
「女性は腎気の働きで7才の倍数でからだに変化が生まれます。
- 最初に7歳で腎気が活発になり女の子らしくなります。
- 14歳で腎気が満たされ初潮を迎えます。
- 21歳でからだは出来上がります。
- 28歳で女性ホルモンが充実した状態になります。
- 35歳には頬などのハリがなくなり、老化が始まります。
- 42歳には白髪が目立ちます。
- 49歳くらいで閉経します。」
この腎気と女性ホルモンの分泌には密接な関係があることが、医学者によって証明されています。図をご覧ください。女性ホルモン(エストロゲン)の分泌は7歳ごろから活発になり30歳前後でピークを迎えます。このことが既に2000年以上前の漢方薬の医学書には記載されていたわけです。またこの原因は腎気(じんき)によって影響を受けているわけです。
エストロゲンは老化現象だけでなく、美容面にも大きな影響があります。
大人になってできたニキビやシミなどにも深い関係があります。
またしわやたるみの原因であるコラーゲンの生成にも関わっています。
しかし、自分自身のホルモンであれば問題はありませんが、注射などでの補充療法には副作用を心配する報道も多く日本人にはあまり受け入れられていません。 漢方薬の補腎薬は、自分自身のホルモン分泌を正常にする働きや老化を遅くする効果がわかっています。
上手に補腎薬を取り入れた美容健康法が、今話題の中医美容なのです。
漢方薬専門店「誠心堂薬局でお勧めの化粧品「爽肌精」や中医美容サプリメントには補腎薬がしっかり処方されています。
女性を美しくする漢方薬のいろいろ
広い国土をもつ中国は、黄河や揚子江などの大きな河川も流れています。また、東西南北にまたがるため気候風土もことなります。 身土不二と言われるように、その風土に適した作物ができます。 寒い地域にはからだを温める薬草、暖かい地域にはからだを冷ます薬草、乾燥する地域では潤いを与える薬草、湿気が多い地域には乾燥させる薬草が・・・さまざまな地区に特徴のある薬草がありました。 この中で肌のハリや潤い、くすみ、シミ、しわなどに有効な薬草が、美容面に活用されてきました。
- お肌のしわ・たるみ・肌の老化に有効な漢方薬
地黄(じおう)、枸杞子(くこし)、五加皮(ごかひ)、 紫河車(しかしゃ:プラセンタ)
- 肌のシミやくすみを薄くする漢方薬
苦参(くじん)、紫蘇葉(しそよう)センキュウ、丹参(たんじん)ガジュツ・紅花(こうか)・桃仁(とうにん)
- 肌のきめ・抵抗力をあげる漢方薬
ヨクイニン・甘草・当帰・人参・黄ギ・防風・肉従容
- 肌の炎症や皮脂の分泌を整える漢方薬
金銀花・バシケン・黄ゴン・黄連・茶葉